2018年11月2日、とうとう待ちに待ったロードショーが!
それは……アメリカンコミックのMARVEL(マーベル)作品に登場する悪役が主役の映画『ヴェノム』
MARVEL(マーベル)作品で”最も残虐”と評されるヴェノム。
シンビオート(地球外生命体)に寄生された男が主人公となる、残虐なダークヒーローの物語です。
早速鑑賞してきたので、
- あらすじ
- 結末や考察
- 辛口感想
- 映画ラストの意味解説
をお届けします。
※ネタバレありますので注意です
あらすじ
出典:ヴェノム 公式Youtube
敏腕記者エディ・ブロック(トム・ハーディ)は、人体実験で死者をだしているという<ライフ財団>の真相を追う中、ある“最悪な”ものを発見し、接触してしまう。それは<シンビオート>と呼ばれる地球外生命体だった。
この意思を持った生命体との接触により、エディの体は寄生され、その声が聞こえるようになる。
引用:ヴェノム公式HP
カールトン・ドレイクがCEOを務めるライフ財団。
映画の冒頭からその野望が描かれます……それは宇宙から採取したシンビオート(地球外生命体)
ライフ財団は、持ち帰った4体のシンビオートと人間の共生を目指し、動物実験から人体実験までを繰り返していました。
エディ・ブロックは、彼女(弁護士)に届いたライフ財団の資料を見てしまったことから、疑惑を確信に変えます。
ドレイクに真相を直撃するも暴けず…むしろ強大な権力を持つドレイクにより、エディはメディアから解雇、そして恋人も弁護士事務所から解雇され、二人は破局。
自暴自棄になったエディのもとへ、ライフ財団での研究に嫌気がさした研究員が内部告発をし、研究所潜入への手はずを整えます。
ライフ財団に潜入したエディが見たものは人体実験の証拠の数々。
そんな時、シンビオートに寄生された被験者に襲われ、エディ自身がシンビオートに寄生されてしまいます。
そのシンビオートの名が『ヴェノム』
ヴェノムとの共生生活
ヴェノムに寄生されたエディ。
最初は何が起こったかわからないものの頭の中で何者かが話しかけてくる(ヴェノムの声)…いわば幻聴に悩まされます。
そして、エディとしてのの意識を失い、狂人的な食欲でゴミや生物などを食い漁るという奇行。
状況が分からぬまま、ライフ財団がエディの居場所を突き止めシンビオート奪還に強襲……そこでヴェノムが力を開放。
ライフ財団の攻撃を全て防ぎ、そして追っ手の傭兵すら食べてしまう始末。
ここで、エディはヴェノムという存在を認識します。
ヴェノムはエディのことを「気に入った」といい、共生を持ち掛けますが困惑するエディ。
しかし、だんだんとその力の魅力を知り、ヴェノムの力を借ります。
一方そのころ、ライフ財団が持ち帰ったシンビオートのうち、リーダー格の『ライオット』がドレイクに寄生します。
ドレイクの目的は、人間が宇宙で過ごせるようシンビオートに寄生させること…そしてライオットも人間を食うためにより仲間を地球に連れてくるという利害の一致。
ライフ財団として再びロケットを打ち上げようとします。
その悪意に気づくヴェノム。
エディと共に、ドレイク&ライオットを止めに戦いに向かいます。
結末
出典:ヴェノム 公式Youtube
ヴェノム vs ライオット
シンビオートの二体による直接対決。
ライオットの力に圧倒される二人。
エディとヴェノムは寄生が解除され、エディはライオットの刀に刺され、瀕死の状態に…。
その隙に、ドレイク&ライオットはロケットに乗り込み、そして発射されます。
瀕死のエディのもとへヴェノムが再び寄生…力を取り戻したエディ&ヴェノムは、エンジンを壊しロケットを爆発させます。
火や高ヘルツの音に弱いシンビオート。
その爆発により、ドレイク&ライオットは滅びます。
そして、その爆風に巻き込まれたエディを守るためにヴェノムが盾になりますが、ヴェノムもまたシンビオートのためそれらが弱点に…エディへお別れを伝え…。
それから数日経ち、日常生活を過ごすエディ。
なんとそこにはヴェノムの声も……ヴェノムは生きていました。
エディはヴェノムへ「誰でも襲わないこと、食べていいのは悪人だけ」と条件を伝え、共生します。
あるスーパーに行ったところ、そこに現れるヴェノム。
「俺たちはヴェノムだ」と犯罪者を襲い、物語は終わります。
ダークヒーローというワクワク感
出典:ヴェノム 公式Youtube
さて、ヴェノムの感想ですが、まずはなんと言っても主人公とは思えない残虐性。
倒した相手を食べるなんて、そうそう聞きません。
スパイダーマンなどのMARVER作品では、典型的な正義のヒーロー(コミカルな一面や弱い面などを見せつつも)でした。
最終的には、エディが襲う相手の区別(制御)をしますが、そのおぞましい見た目と凶悪性は、これまでのヒーロー像を変えるダークヒーローの誕生でした。
辛口感想
さて、辛口な感想を言わせてもらうと、非常に盛り上がりに欠けるな…と。
そのポイントは2つ。
- ヴェノムの感情の不透明さ
- ヴェノム vs ライオットの戦闘
ヴェノムの感情の不透明さ
ヴェノムは、エディに対して「この星が気に入った」「お前(エディ)と俺は似ているから気に入った」として、共生することを選びました。
シンビオート=残虐性と描かれつつも、ヴェノムがどうしてこのような想いになったのか…。
その描写があまりにも少ないかな、と。
(もちろん映画の時間上仕方ないのかもしれませんけど)
そのため、気持ちが入ってこなく…“ヒーローvs強大な敵”という王道展開でありつつも盛り上がりがイマイチなところが。
シンビオートにも様々な種(個体)がいることで母星での何らかのことが考えられますが、果たしてそれが明らかになることはあるのでしょうか。
ヴェノム vs ライオットの戦闘
映画最大の戦闘、ヴェノム vs ライオット。
しかし、この戦いがあまりにもあっさりしているんですよ。
ヴェノム曰く“ライオットはリーダー格で様々な能力を有し、実力は桁違い”なのに、圧倒される描写が多めでも、なかなか拮抗しているところも多いのです。
ライオットの最期も、ヴェノムがロケットを爆発させたことによるもの……「これなら最初からロケットが発射された瞬間を狙ったほうが良かったじゃん!!」なんて思います(笑)
劇場の中で、ちょくちょくツッコめる余裕が出てきてしまう(入り込めなかった)のが残念だったかな、と。
ラストのシーンの意味は?ヴェノム続編はあるの?
物語が終わり、EDが始まったかと思いきや….再びエディが登場します。
エディはヴェノムに対し「話しかけるな、これは俺の仕事だ」と伝え、向かった先は『サンクエンティン州立刑務所』
エディは、刑務所内のとある人間に取材をするために向かったのです。
職員の話によると、その男は連続殺人犯。
あまりにも厳重に警備された部屋に入ると、そこには不気味な男が。
そして壁には血文字で「Welcome Eddie(ようこそ、エディ)」と書かれているのです。
そして、その男はエディに対して「ここから出たら、虐殺犯(カーネイジ)になるだろう」と….
ここでエンドロールは終了です。
この男の正体は明かされていませんが、おそらくクリータス・キャサディ(クレタス・キャサディ)ではないか、と。
原作では、カーネイジという“もう一人のヴェノム”ともいうべき、シンビオートと融合し殺戮を繰り返す残虐な存在です。
カーネイジという名前自体は「虐殺」という言葉から取ってきているため、エディが訪れたときにはまだ融合はしていない(していたら刑務所からはきっと簡単に脱獄できるはず…)と思います。
しかし、エンドロールの僅か数十秒であれだけのインパクトを残して何もないということは考えられません。
きっと映画『ヴェノム2』のような続編があるのではないか…そしてその時は、カーネイジも登場するのではないかと考察します。
映画『ヴェノム』の評価
先述の通り、アクションモノ・ヒーローモノとしてはなかなか盛り上がりの欠けや不可解な点もあるので、高評価とは言えないです。
しかし、筆者自身がそうであるようにマーベル作品というのに、どうしてもドキドキワクワクしてしまうんですよね(笑)
Blu-rayとかを待つのでもいいかもしれませんが、ファンなら誰しもが知っている『ヴェノム』を主役として大画面で観られるのはなかなか面白いです!(本当にダークなヒーローという感じなので)
興味ある方は是非チェックを!