みなさま、ごきげんよう!ゆーさとでございます。
本日、2017年7月15日公開の映画『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』を早速見てきました!
2012年から刊行されており、また2014年にはアニメ化もされた人気ライトノベルの劇場版です。
『ノーゲーム・ノーライフ』…『ノゲ』『ノゲラ』、『ノゲノラ』と親しまれています
(私は『ノゲノラ』派です(笑))
名前の通り『ゲーム』がテーマとなっており、その戦略・駆け引きを描いた内容にはハマった人が多いでしょう。
さて、早速そんな映画の感想を書きますが…タイトルの通り、ネタバレもあるのでご注意ください。
テトが語る物語…それは6000年以上も前に紡がれた物語
映画の始まりは、唯一神《遊戯の神》のテトと、獣人種の初瀬いづながチェスをしているところから始まります。
それは、全てがゲームで決まるこの世界が生まれる6000年以上の物語。
唯一神の座を巡って、大戦が起こり、その争いで多くの血が流れていた時代。
非力な人間は、絶大な力を持つ種族になすすべくなく追いやられ、滅亡に近づいていました。
しかし、そんな状況でも「明日を生きるため」に、人間を率いるリーダーである『リク』は日々、奮闘。
そしてある日、機凱種という種族の少女『シュヴィ』と出逢い、すべてが動き出します。
人の心を描いた物語
この映画のキーワードは何かと考えてみると…
『生きる”絶望”と”希望”』『心が創られる瞬間』『愛』
といったところでしょうか。
このゲームの世界が創られる前の物語ということでゲーム要素はアニメよりも少ないです。
しかし、それ以上の要素が詰まっています….こんな映画を待っていた。
争う意思のない”人間”.,,,しかし、圧倒的な力を持つ種族たちの前には逃げることしかできない。
少しでも立ち向かっていくものの…”勝つために、仲間の命を犠牲にする”そんな選択をしていく『リク』は精神がすり減っていました。
“明日を迎えたい”という生きる意志はあるものの、生きていくにはあまりにも惨すぎる絶望が感じられます。
しかし、シュヴィと出会うことで「自分がどうしたいか」と正直に心に問い、「(自信が大好きな)ゲームで世界を変えてやる」と、神にも等しい種族たちに挑むのは、”希望”を感じていたはずです。
心を知った”シュヴィ”
本作のもう一人の主人公『シュヴィ』は先述の通り、機凱種という種族の少女。
機械仕掛けの体で、心を持ち合わせていません。
そんな種族であるものの、人間の持つ心に興味持ち独自に調べていると….理解できずエラーを起こし続け、機凱種から捨てられてしまいました。
そんな『シュヴィ』が『リク』に近づいたのは、『人間の心』を教えてもらいたかったから。
二人が出会うことで『リク』の人間の尊厳を取り戻す戦い、そして『シュヴィ』の人間の心を知る物語が走り始めます。
愛
『シュヴィ』は、心の難しさから『リク』の逆鱗に触れてしまうことも。
『リク』は、これまでの戦いで失ったものが多すぎていて、精神に限界が…?
しかし、それでも『シュヴィ』は心を知ろうと懸命に『リク』についていきます。
そして段々と『シュヴィ』にも変化が。
これまでは合理的な選択に基づき、行動や発言をしていたのが、曖昧な意見や考えが…少しづつ人の持つ考えに近づいて来たのでしょうか。
同時に『リク』も『シュヴィ』に恋心が芽生え、プロポーズを。
最初は断られた、その言葉…..それは、『シュヴィ』がかつて『リク』の故郷を滅ぼしていたから。
しかし、その告白を聞いても『リク』は動じません。
それをすべて受け入れたうえでのプロポーズに『シュヴィ』は涙し、受け入れます。
ここに”人間”と”機械”という、心を“持つ者”と“持たなかった者”の愛が生まれた瞬間でした。
最期は涙…
『リク』と『シュヴィ』が神々に挑んだゲーム。
これも最終段階に進みます。
『リク』の戦略通りに進んだものの倒れてしまう『リク』
自分一人で何とかしようと動いていた『シュヴィ』の前に、天翼種の『ジブリール』が立ちはだかります。
圧倒的な実力差。
ジブリールの力の前に、破壊されていく『シュヴィ』。
“愛するリクのため”に自らの死を選び、そして全力で戦います。
迫力のある戦闘シーンではあるのですが、それ以上に感じる“シュヴィの覚悟”
その覚悟からの全力の戦い、そして結末….
“シュヴィを失った”という『リク』の喪失感….そして観ている私も涙が止まりませんでした。
二人の戦いの結末は、唯一神《遊戯の神》『テト』が誕生し、人間の勝利で幕を閉じました。
そして、“今のゲームですべてが決まる世界”に時代が続いていきます。
また、最後に流れる主題歌…鈴木このみさんの『THERE IS A REASON』
曲調も素晴らしいのですが、何よりも『シュヴィ』をイメージしたかのような世界観の歌詞はさらに涙を誘います。
原作を知らない人でも楽しめる!?
さて、このお話ですが…先述の通り『ノーゲーム・ノーライフ』の過去の物語。
そのキャラクターも出てきますし、作中の用語ばかりでてきます。
しかし….物語は”人間と機械の愛の物語”でもあり、その模様は原作ファンでなくとも感動必至ではないかと思います。
原作を知らない人でも一見の価値はあるかと思います。
とはいうものの原作を知って入れば理解度・感情移入度は格段に違います。
ぜひ鑑賞前にチェックして頂けたらと!