みなさま、ごきげんよう!yusato(ゆーさと)でございます。
熱狂的なファンを持つカテゴリーの一つ…『BL』
『BL』 とは「ボーイズラブ」のことで、男性同士の恋愛をテーマとするマンガやゲーム、小説を広義に指します。
ファンの多くが、女性。
しかも男性だと『BL』と聞くと嫌悪感も示す人が多いかと思います。
もちろん、男性同士の同性愛を描いているので、気持ちも分かります。
しかし、男性でも読んで楽しめる…心を揺さぶられるBLマンガがあるのです!
そこで、『BLを100冊読んだ俺がオススメする男性でも面白いBLマンガ』と題して粗油介します!
最初の一冊目は…『スメルズ ライク グリーン スピリット』
全二巻の”泣ける”マンガ
この『スメルズ ライク グリーン スピリット』
“SIDE:A”と“SIDE:B”の全二巻から構成される、永井三郎さんが描くBLマンガです。
SIDE:Aは2012年、SIDE:Bは2013年に出版されています。
….と書くと、自分が初めて読んでからこんなに経つのかとしみじみ(笑)
田舎に住む高校生3人の物語
三島、桐野、夢野という男性(性別上)3人がメインキャラクター。
小さな田舎町の高校に通う3人。
三島は”ロンゲで女っぽい”という理由でいじめられていたが実は女装に興味があり、桐野と夢野そんな三島をいじめていました。
また”いつものようにいじめられる”三島。
そんな日常の中で、ある日のこと。三島は女装をして出歩いている日にヤンキーに絡まれてしまいました。
そこへ偶然通りかかった桐野に助けられたものの、女装用の口紅を落としてしまいます。
その後、学校の屋上で三島が寝ていると、桐野が….手には三島の口紅。
そのまま桐野の手は自らの口へ….という瞬間を目撃します。
そう、桐野もまた”同性愛者”
女装が趣味の三島、そして同性愛者の桐野…二人だけの秘密が始まり、仲は急接近。
そして、”いじめっ子””いじめられっ子”であった二人の急接近に、夢野は嫉妬にも似た感情を…
そう、夢野は”三島への恋心”が芽生えつつ…
まるで小説、3人の葛藤と成長を描いた傑作
さて、この作品を男性でも面白いとしたのには、理由が。
それは….
この作品ですが、まったくBLらしくありません。
それよりも、心の葛藤を描いた小説のようなお話…..ということ!
3人の関係性、3人を取り巻く環境、そして”田舎”という舞台が上手に描かれています。
なかでもSIDE:Bは”生き方”について考えさせられます。
田舎という小さな世界、”男同士の恋愛”なんて噂が経った瞬間からすぐに広まります。
そしてその噂は本人の親達にも…
まず三島…三島の家庭はシングルマザー。母親はヤンキー上がりで男勝り。
自分の性向や女装癖は母親にはバレたくない…そして”男”として生きることが母親の幸せ。
二人が腹を割って話した結果は…??
そして桐野。
噂を問いただす母親は、桐野の細微な表情から”同性愛”が核心であると感じ、錯乱を。
それを目の当たりにした桐野が出す答えは…??
最後に夢野。
夢野はもっとも悩んでいた一人ではないでしょうか。
“三島”に恋心を抱いたものの”三島”の体は、男。見た目は女でも、特徴は男性そのものです。
夢野の自らへの葛藤には目が離せません。
この3人が繰り広げる葛藤劇。
それぞれが悩んだ道のり、そして辿り着いた答えを観た時には心を揺さぶられるのではないでしょうか。